1992年にブラジルを巡る3週間のツアーに参加しました。これが始めての南米旅行でした。今回は、その際に行ったパンタナールの思い出です。パンタナールはアマゾンとは流域が違いますが、雰囲気は似たようなものでしょう。ジャングルの中に川があると想像していただければよいでしょう。
間近にいるワニに驚いたり、遠くでしたがイグアナを目撃したり、カピバラの親子の走るのを見たりし、川でピラニアを釣ったりして、終日ボートでの川遊びを楽しみました。この時初めてピラニアには大小いろいろ種類があることを知りました。もしも間違って川に落ちたりしたら、映画などで見るような光景になるのかと思うとぞっとしますね。
ピラニア釣りは竿など使わずに糸、釣り針、餌だけの原始的なものです。水面を木の枝で叩いてピラニアをおびき出します。その他に水底付近に糸を垂らして釣り上げるというのもありました。釣り上げたピラニアに私たちが触ることは許されませんでした。手の指を食いちぎられる恐れがあるからです。船頭さんが手際よく釣り針から外してくれました。私の釣りの成果はほとんどありませんでしたが、ツアーの一行としてはかなりの収穫になりました。
帰途につく頃には、辺りはすっかり暗くなり、川に生息しているワニの両目が赤く光るのが不気味でした。その時に空に見えていたのが、あの有名な南十字星でした。天の川の中に浮かぶその輝かしい姿はとても印象的でした。折しもこの日は私の誕生日だったのです。ツアーの一行には私の誕生日のことは黙っていたので、この南十字星だけが、私の誕生日を祝ってくれたような気がしています。
ロッジに戻って夕食になると、釣ったピラニアが料理されていました。なんというか安上がりなツアーですね。刺身、から揚げなどに調理されていましたが、臭みのない淡白な味でなかなかいけました。
ワニ、確認できますか?