「4000円からお預かりします」という表現、面白いですね。「4000円、お預かりします」ではブッキラボウに聴こえるから余分な「から」を挿入したくなるのでしょうか。助詞の使い方としては、「4000円をお預かりします」が正しいのでしょうが、あまり言いませんね。
厳密に表現するとどうなるのでしょうか。「私は、お客様から○○の代金として4000円をお預かりしました」というのは正しい表現だと思われます。「4000円から」では、4000円からお客様を預かっちゃったんでしょうか。(笑)
「4000円から」というのを正しいとするとどういう解釈ができるのでしょうか、考えてみたいと思います。本当は2500円なんだけど、1000円も多く出された場合にはどう言うものでしょうか。「4000円からお預かりします」と言ってもよさそうです。「本当は3000円で足りるのですが、いいのでしょうか?」という念押しの意味があるかも知れません。
この場合、「3000円で十分です」と言ってしまうと、お客さんが計算できないなんてバカにしてしまうことになるかも知れません。それで、「4000円から」と言って印象付けているのかも知れません。そう言ってから1500円のお釣りを出したら、払い過ぎたお客さんはそのことに気がつくでしょう。
もっと深く考えると、日本人の場合暗算がとても達者ですから、最初に大きなお金を出して、その後端数を出すということも考えられます。3538円の場合、4000円をまず出して、それから38円を出すかもしれないし、538円を出す気かも知れません。つまり、お客さんがまだ支払う余地があるけど、今受け取った4000円からお釣りを計算してもいいでしょうかという意味が含まれているのかも知れません。
抜けている表現を入れると、「4000円から、お釣りの計算をしますので、お預かりします」ということになるでしょうか。これでは長いので、短くして「4000円からお預かりします」となったという・・・ ちょっと屁理屈っぽいですね。(笑)
「4000円から」って奇妙に聴こえますが、ま、通用するからいいのでしょう。世の中平和ですから、私ののような暇人に考えるネタを与えてくれているのかも知れません。